最近はというと

M1らしく、塚本研漬けの生活を続けています。
留学行く人が日本を離れていったり、ずーっと前に書いたdiploma展のイベントもなんとか前向きに終えて、過去の表彰も済んで、いろいろ身の周りが動いていきます。
 
               

diploma展の模様は「ブレーン」という広告批評誌が取材をしてくれて、9月号に載ってます。自身の作品も紹介していただきました。建築誌とは、また説明のされ方や紹介のされ方が違っていて、いや、それは全く悪い意味ではなくて、こちらの意図をちゃんとつかんでくれているので満足です。 一緒に企画した友達の作品もきれいに紹介されてます。時々手に取って眺めるくらいだった雑誌のひとつでしたが、誌面のきれいさが印象的な雑誌です。非常にありがたいことです。
結局お前は何をやってるんだっていうことを、まわりの人に伝えること。膨大な時間と労力をかけてたずさわっているものだから、できるだけ色んな人に伝えたいと思う。
JIAのパネルディスカッションでは、まだ建築を勉強したての学生や、建築専門外の人に何回も何回も自分の作品を説明したし、diploma展でも同じようなシーンに何度も遭遇した。内輪で使う言葉が全く意味を持たなくなる瞬間が何度かあって、普通の人が普通に使う言葉で自分のやろうとしたことを伝える際には、普段使わない筋肉を動かすようなぎこちなさがある。
こっちが必至で、もうなんか熱意しか伝わってないような時もあるけど、それはそれで感動したって言ってくれる人も中にはいて、もっとそうやって人の気持ちを揺さぶるようなものをつくりたいと、忙しさに負けて色々大事なことを忘れそうな自分に、もっとお前も感動しろよと喝をいれる意味で、久しぶりの更新のきっかけにしてみたり。

09の前に

一面の雪景色とキタキツネに迎えられ、釧路に帰ってきています。
早速二日酔いだけど、釧路飲みは最高だ。
社会に出た友達の言うことに重みがでてきて、楽しそうに夢を語るのを見ると、ほんとにこいつらに会えてよかったなと、ヘタしたら海外行くより高い飛行機代も安く感じます。
今年は出会いの一年。
同年代の建築仲間しかり、塚本研しかり。
人に出会うたびに自分が何をしたいのかはっきりしないといけないと感じて焦るけれど、ここは真剣に悩んでいいと、結論を急ぎがちな自分に言い聞かせる次第です。なかなか目に見える成果を残せない苦しい一年だったと思いつつ、近くに刺激的な人がたくさんいてくれる今の状況に感謝して、自分の枠組みをさがします。
年が明けたら、高校時代を戦い抜いた戦友と定山渓で再会です。
例にもれず、みんなでビデオを回し続けて記録します。
高3の練習風景から遠征、全国までの全軌跡を収録した大作の番外編が作成される予定です。宝物が、またひとつ増えます。
それに負けない宝物をつくりだすのが09年の目標になりそうです。
より共有できるものを。クリスマスに丹下健三のカテドラルに行ったら涙出た。都市も建築も人ももっと感動できるしもっと共有できる。そういう、有無をいわさない圧倒的な空間をつくりたい。
来年もどうぞよろしくお願いします。

女子高生と子供には勝てない

6日。
ふとした誘惑に勝てず、現実逃避さながらに、気分転換にと意を決し横浜へ。
もちろん目当ては横トリ08。時間の都合上、メイン3会場を駆け足で回る。
あまり頻繁には来ない横浜。ベタで申し訳ないがやっぱり海ある風景は落ち着く。
港って本質的なところはやっぱりどこか似かよっていて、色んな場所がリンクする。
アムステルダム、釧路、串本、バルセロナ…このなんとも言えない浮遊感がすごく好きだ。
□新港ピア。

大きな空間はただそれだけで気持ちいい。

これはおもしろい。


音が届く領域を絞り、スポットライトのようにピンポイントで音を照射できるスピーカが、ひとつながりの大きな空間に、目には見えない多様な空間をつくり出す。漂うスピーカと鏡面が、さらなる複雑さを生む。色んな音が互いに干渉せず同じ空間に共存する。前提が、いとも簡単に崩れる。ものすごい広がりと可能性を感じた。
□BankART。
初めて入る。

むき出しのざらついたコンクリートとざっくりした感じがかっこいい。
きれいな。


さあ、なんだろう。


この構図が示すもの。


不在を前に、何を描くか。


□赤レンガ。
映像見る時間無し。好きなのひとつだけ。

抽象的な狭い通路。行く手を阻むように様々な問いが投げかけられる。
神の声のごとく心を揺さぶる、この世界における唯一の絶対。
壁に体をこすらせながら右へ左へ前へ進む。
永遠に続くかのような不安。

でも、こんなもの…


彼らにとっては子供だまし。。  進め!


行き詰ったらしゃがんでみる。
今日、学んだこと。
会場は撮影OKだったのでブログ掲載しましたが、何か不都合があれば対応します。

離散的週末2/離散しているのは自分?編

24日昼。阿寒の温泉で親戚の皆と久しぶりの再会。
阿寒は釧路から車で2時間くらいの温泉街。今までも良く家族で利用していたのだが、今回はとても素敵な再発見があった。
アイヌの伝統である。
我々道民以外の日本人に、アイヌのことがどのくらい知られているものなのか全く想像できないが、彼らは北海道や樺太の先住民族である。日本は間違っても単一民族ではない。詳しいことはwiki参照。僕も恥ずかしながら正確なことを説明できる自信が無いので。
ちなみに北海道の地名はほぼ全てアイヌ語を語源とする。北海道の地名が普通の漢字の読み方で読めないのはこのためである。混血が進むもアイヌの血を引く人たちは存在し、特に阿寒などの温泉街では土産屋として工芸品などを売っていたり、伝統の舞を披露したりと、その独特の文化は今なお継承されている。

夜の土産物屋とファサード

祭壇と店の明かりがきれい。気温5°C。
そういえばアイヌの木彫りはどこの家にもおいてある気がする。実家にもあった記憶がある。非常に精巧な技術を持ち、モチーフは人間だったり動物だったり独特のパターンだったり様々だが、自分の記憶のイメージでは流れるような動きのある表現が強烈に残っている。
昔から何気なく傍にあったはずなのに、この再会は強烈で、今では全然違うものに見える。指輪とかピアスとかも相当いい。阿寒に行ったら是非探してみてほしい。こんな素晴らしいものがあんなにひっそりとあるなんて…
金婚式は幸せいっぱいで幕を閉じた。言葉にはできない。あの時間と空間を共有した人たちの心にしっかりと刻まれていればそれでいい。じい、ばあ、これからも元気で。
偶然再会できた先輩やほんとに久しぶりに会いに行った昔の先生、家族、アイヌの土産屋のおにいさん。なんだかパンクしそうだな。ますます自分がわからなくなる。一体自分は何者で、何処にいるんだ(笑)何も整理できず統合できずにもう東京に帰ってきてしまった。つかめないままのリアリティ。また時間は流れる。さあ!どうしようか(笑)

離散的週末1/空間の実践編

離散的週末。
いや、あまりの体験の濃さに何がなんだかわからなくなってしまった週末。の前編。
24日。祖父母の金婚式祝いに親戚一同が会するため、こんな時期だが帰郷(を試みる)。
夕方羽田を発つも釧路悪天候のため着陸できず。釧路名物お決まりの濃霧。 機長曰く70m先が視認できない場合着陸を断念しなければならないとのこと。 二度の着陸挑戦はタッチ&ゴーのごとく失敗に終わり、無情に響く羽田バックのアナウンス。 機内には無数のため息。あと70m…
贅沢なのか無駄なのかよくわからない国内ゼロ移動4時間フライト。
帰りの羽田は大混乱。飛行機の再予約合戦。 運良く翌日の一便を確保したのが23時過ぎ。さあどうしようか。door to doorで羽田ー小杉往復2時間1100円。 時間と金がもったいないので空港に泊まることに決定。 こんな目にあった建築学生たるもの、このままおとなしく寝るわけにはいかないと、自分の居場所をつくり論文作業開始(というかリアルな危機感による)。
・今晩限りの仮の製図室 in 羽田
一次work space。         →改良

適度な運動を許容する空間。     必須アイテム完備 。 一服可能。(僕は吸わない)

24hサポート。(引き出すものが無い)   プラス、テレビ付き。(さすがに見てない)

そんなこんなで刺激的かつ充実した夜を明かし、何事も無かったかのように無事釧路へ。
25日朝。釧路は 快晴。どうしても見ておきたかった海。

つづく。

論文と論文の間

ついに本格的に論文が始まった。ちょっと遅すぎるが…
短期集中しておもしろい論文をかきたいと思います。それとどんなことをやっているのかもここで伝えていければいいと思います。共有されてこそ論文はもっと広がりと強度を持つだろうから。
近況と言えば、先週の日曜日12日にノラハウスへ行ってきた。
半分寝たまま飛び乗った始発の新幹線。
地元には飛行機で帰るから、実は新幹線に乗ったことがほとんど無い。
東京の街をすりぬけるさまに興奮して子供みたいにはしゃぎ、5分後に就寝。。
ノラハウスは素直にとてもよかった。うまく使われていて家も家族の皆さんもとても幸せそう。すごい広がりと色んな顔を持つ空間があって、朝から夜までみるみる表情を変えていく過程を直接体感できたのは、大きな財産になるだろう。人様の家なので基本写真は載せないけど心暖まるワンショットだけ。

黙々とスケッチをしてたかと思ったら…なんと帰り際にプレゼントするイケメンのシモン氏。
最初から最後までなんだか暖かい訪問。

たくさんの幸せをもらったが、まあそういうのはあと三十年後くらいでいい。
イベントのレポートを書いたのを機に、このブログも色々とリンクを貼ってもらい、たくさんの人目につくようになってきたようで、嬉しいかぎりです。ここでひとつリンクを紹介します。
Atelier.(dot)…いつもお世話になっている先輩のブログです。領域横断的な人で尊敬してます。ブログの中に時折出現する都市論は濃度があって示唆的。いい兄ちゃんです。
よろしくお願いします。
さあ、そろそろ論文に戻りますか。。

夜歩

月の綺麗な夜。

小杉のタワーマンションにも、愛着を感じてしまうくらい。

一息



立て続いた研究室のプロジェクトデッドラインから今日の院試終了まで、どこで切り替わったのかわからないまま一ヶ月があっという間に過ぎてしまった。色んなことがありすぎてとにかく時間が無いことを痛感するこのごろ。
それでもどうしても焼肉とビールを求めていつもの焼肉仲間と行ってきました。息抜きって言葉はもっともらしくて危険です。
ダメもとで誘ったが、偶然予定が合う。
着信があっただけで焼肉行きたいのかと見抜かれた(笑)さすがです。
就活の話とか聞くと自分の立場が痛いほどよくわかる。なんでもない身辺話が普通にできるのが嬉しい。小杉の友達がどんどん巣立っていく。新しい焼肉仲間探さねば。
おかげで切り替えできました。今日は早く学校行かねば。行けるか?わからん。。
友達と焼肉行って自分家で寝るというなんでもない日常のようなことが特別なニュースになってしまうという日々の生活。
まあそんなに悪いとは思っていないが。。やはり日々の足跡をなんとか刻みつけないと思考停止のまま時間に流されてしまいそうです。反省。熱く、前向きに。おやすみ。

県民性という枠組み

春休み中は、おおざっぱに言えば旅行しているか家にひきこもっているかのどっちかだったので、普段はみないテレビなんかをよく見ていた。
県民性に関する番組が昨日あって、ちょくちょくやっているみたいだけどたまたま見てしまった。
データとか全然厳密じゃないけど、ローカルなアイデンティティを確認するちょっとしたイベントみたいで、まあ単純に自分の地元がどうか気になってみたり、あいつは確かにそうだと思い出してみたり。。
あの県民性とかソウルフードは、ローカルな条件や偶然(に見える)が形式化したもの。建築に比べてほんのささいな、一見反復に耐えないものが残っていることが面白い。ようかんパンとか(笑)
釧路名物、いずみやのスパカツ。あれ釧路にしか無いのか。初めて知った。。