夏の終わらせ方

今年ほど夏が気持ちいいと感じたことはない。
これは今年の東京の夏が、例年と比較してどうかということじゃなくて、自分の身体の問題みたい。
東京で聞く「わたし夏が好き」が、意味のない言葉みたいに聞こえていたのに、どうやら僕も夏が好きになってしまったらしい。
そんななか、修制を考えたり、ビエンナーレの最後の準備をしたり、tokyo researchをねばりづよくやっていたり、そして比較的よく本を読む。
じわじわとゆっくり、それでも着実に進んでいる、秋みたいな夏。
「羊をめぐるセロ弾きのゴーシュ」と題した前回のブログが、実は当の「羊飼い」によって紹介されていることを、ごく二、三日前に発見しました。こんなこと勝手に書くなんてけしからん、とでも言われてしまったらどうしようかと思っていたけれど、案外気に入ってくださったようでほっとしました。草野さん、どうもありがとうございます。→http://ch09905.kitaguni.tv/e1691852.html
(そしてゴーシュ羊牧場のリンクも追加)
すごく遠い。でも近い。広くて浅い世界から狭くて深い世界へ。
この羊牧場に限らず、今の僕の身の回りで起こっている色んなものごとが口をそろえて、そう語りかけているような気がします。
そしてまた羊牧場に、僕は行くことになったのです。
学会発表の準備をして、相変わらずtokyo researchをねばりづよく継続し、実施コンペに向けて準備をしつつ、羊牧場で何日か、おそらく奇跡的な時間を過ごして、何冊かの本を読み、釧路で寿司を食べ、集めてきた情報を整理している途中でベニスに飛んで、ビエンナーレの会場をつくって、イタリアで三週間くらい、おそらく奇跡的な時間を過ごして、その足で富山で学会発表をして、日本海側のどこかをふらりと回って東京に帰ると、今年の夏はもう終わっているんだ。

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