休日復帰

先週初の修論ゼミ終了とともに、変な風邪にやられて週末寝込んでしまった。
槇さん漬けだった先週だったが、先生にあっさりと指摘されて反省。
群建築、グループフォームの概念をとらえるにあたって、単体の建築の中だけで用いられてきた建築言語を見直し、複数の建築群や環境を構成する「空間言語」として見いださなければならない、という槇さんの話が面白いと思ったのだが、そこで槇さんが概念的に説明していた「空間言語」は水平面とか垂直要素、垂直面だとか、あくまでもモダニズム(特にカルテジアン座標)の域を出ないということ。(槇さん自身はモダニズムで良いとはっきり言っている)そして今自分がやろうとしている、ある全体性を生み出すためには、振る舞いだとか、やり方だとか、そういうものを導入しなければならないこと。最近興味を持ってずっと読んでた建築の自律性とか建築的秩序とか、そっちに少し引きずられすぎてたな。
今は、グループフォームは頭の隅においときつつ、気候という側面から全体性につながりやすい北海道の建築について調べ中。日本の北国の中でも特に北海道は、明治初期の開拓が19世紀後半だから、独自の建築文化が育つ時間がほとんどないままに近代化が覆いつくしてしまったわけで、本来なら気候についてあれこれ考えるだけでも面白い建築が生まれるはずなのに、そこを飛び越えてしまった感がある。集落のあり方で特筆すべきものも今のところまだ出てきていない。というわけで、まだまだこれから色んな提案がなされてしかるべき。気候と、人々の振る舞いや習慣と建築の間に、そして建築と街の間に、豊かな関係を生み出すための試みが、まだ手つかずの状態で残っているのだとしたら、これはまだやれることが色々ありそうだ。早速インタビューを手配して、研究を進めていこう。
今日は回復を祝って街へ。
21-21でクリスト&ジャンヌ。
これがなかなかいい展示で。包むというのは彼らの活動のある一部分でしかないのだけれども、包むことで対象との間に色んな距離をつくるのが面白くて、そのもののもつ特性が埋もれたり、際立ったり、ただの大きさと量にまで抽象化されたり、記号として純化されたり、鮮やかだった。建物を包むのだけだと思っていたから、単に異化の問題だけかと思っていたら、そうではなかったんだ。あとは時間と場所の問題か。彼らも「存在」についてとても敏感なのだろう。最近は存在の問題に触れているものがピンときておもしろい。ドローイングやコラージュが鬼かっこいい。表現はもちろん、サイトプランの置き方を教わりました(笑)それがまたうまくて。。
宮の森美術館作の旧パンフがとてもよくできていたので購入。
渋谷通に渋谷を案内してもらってお気に入りの店ができた。
今週は寝込んだ分取りかえさんと。

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